どーも! Coffee and Sugarのクラブです
今日は僕たちの初ライブの話その3になります
初合わせ練習で絶望的なまでに実力不足の現実を知ったCoffee and Sugarの面々
この時点でライブ当日まであと2か月ちょっと・・・果たして本番に間に合うのか!?
今回も僕(クラブ氏)目線からのお話をしようと思っています
よければお付き合いくださいませ
挽回策
前回、自分がいかに基礎的なことができていないか、ということに気付かされた僕でしたが、
具体的に何が問題であるのか考えてみました
その結果出た結論として「バスドラムのダブルが出来ない問題」に帰結します (もちろん他にも問題は山ほどあったのですが、特に致命的なものはバスドラムでした)
自分の中で結論が出せたものの、それは同時に残酷な現実でもありました
基礎なんてものはそもそも一朝一夕で身につくものではありません
今から基礎練習を始めたとしてもライブ当日までにそこまで大きな能力向上は見込めないでしょう
そんなことを思って次の一手を逡巡していた僕に一縷の望みをかける発想が生まれました
「フィルを充実させればノリが出るんじゃないか?なによりカッコいいし!!」
ド派手なフィルイン・フィルアウトでサビ前後を盛り上げ、楽曲を装飾する
ドラマーとして重要な仕事ですが、それこそ一朝一夕で身につくものではありません
完全に悪手です・・・
しかし、当時の僕は自分の直感を疑うことなく、フィルの研究に明け暮れるのでした
第2回練習
満を持して(?)迎えた第2回練習日
前回のリベンジよろしくドラムセットに向かい、スネアの位置調整に終始する僕
そんな僕にいぶかしげな目線を送るスペード氏(ベース担当)を尻目に準備は完了する
果たして練習の成果は現れたのか!?
* * * * * * * * * * *
もちろん、そんな都合よくいくわけありません 結果はまたもや惨敗に終わりました
披露したフィルのひどいことひどいこと笑
当時の僕に精密なスネア連打のコントロールやスムーズなタム移動などできるわけもなく
「粒はそろっていない」は「タイミングはズレまくる」はで、控えめに言ってズタボロでした
他のパートも各々空回りをしており、むしろ前回よりも悪化した感さえあります
それでもめげずに何度かリトライしましたが、やはりうまくいきません
そんな泥沼化した雰囲気の中、おもむろにベース担当のスペード氏が口を開きました
「もうやめよう」
突然のことに固まる一同でしたが、この静止の言葉を受け入れ、一旦練習を中断します
静かになったことを確認し、彼はこう続けました
「お前ら、やる気あるのか?」
メンバーの中で唯一音楽経験があり、特別高度なことはしないまでも
きちんと1曲を通して演奏できるように仕上げてきたスペード氏
前回の練習から思うところはあったようですが、そんな彼がついに我慢の限界を迎えました
「こんなバラバラの演奏で聴いている人がノレるわけねーだろ!」
「周りの音を聴いて合わせようとしないからグチャグチャな演奏になるんだ!」
と堰を切ったようにメンバーへの指摘が溢れ出てきます
彼だけが気付いていた僕たちの演奏がイマイチな最大要因・・・それは「一体感」でした
小手先の技術や取り急ぎの出来栄えにばかり気を取られていた当時の僕たちに
そんな当たり前の感覚はありませんし、どうしたらよいのかも分かりません
すぐに練習を切り上げ、「一体感」を出すためには何をすべきか急遽話し合いました
本番も迫っている中、あまり多くのことは改善できないことも加味して
具体的には以下のようなことを決め、残された期間で各々もう一度練習し直すことにしました
- ボーカル:一本調子の歌い方を改めて強弱を意識する
- ギター:フィーリングに頼らず、何拍目に何の音を出すか確認する
- ドラム:基本的な8ビートパターンをマスターする(身の丈に合わないフィルは封印)
ひとしきり議論が終わったところで最後に彼から言われた言葉がとても印象に残っています
「こんな演奏を、わざわざお金と時間を使って来てくれるお客に聞かせられない」
どこかで「失敗しても笑って済ませられる どうせ仲の良い友人くらいしか呼ばないのだから」
と思っていた僕は、この一言に、彼と僕の真剣さの違いをまざまざと見せつけられました
会話の流れは記憶が曖昧ですが、もしこれで改善できなかったら俺はライブに出ないとまで
スペード氏は言い放ちました 軽く解散の危機でした(このあと無茶苦茶話し合いました)
それくらい彼と僕たちの間の温度感の違いがあったということです
大人になるとプライベートで真剣に誰かとぶつかることって少なくなりますよね
「大人になるってことは、近づいたり離れたりを繰り返して、 お互いがあまり傷つかずにすむ距離を見つけ出すってこと」 エヴァンゲリオンの葛城ミサトさんの言葉を思い出していました
すぐに温度差は埋められないまでも、彼の真剣な気持ちを受け止めて
僕たちも変わらないといけない、そんなことを考えながら帰路につくのでした
次回に続く・・・その4はこちら or 下記リンクよりどうぞ↓↓↓
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